- 2018-04-21
こんにちは。
いちや です。
今日は、「安心して無我夢中で続けられる
ことを見つけ、実践し続けることが、
生き生きと最期まで過ごすことができる」
ということをお話しします。
神奈川県小田原の
大雄山最乗寺に行ってきました。
私は特定の宗教に所属してはいませんが、
信仰心はあります。
今回、とくにこれと言って理由はなく、
単なる思いつきです。
天狗様の御利益をいただこうと(笑)
境内の入り口に差掛かると、
木のいい香りがしていくるんです。
何というか、昔懐かしい、
甘い香り。
私が小学生の頃、向かいの家では、
鮭をくわえた熊の木彫り
をしていました。
当時の内職でしょうか。
かぐわしい香りは一緒なのです。
なんと、そこでは「仏像を彫る教室」
が開かれていたのです。
十数人はいたと思います。
最乗寺の回廊に、シートや、座布団を
敷いてのみや彫刻刀などで杉材を
彫っている。
多くはお年寄りで、
若い女性も混じっていました。
中には80歳は超えていそうな方も。
皆さん黙々と取り組んでいるのです。
お互いアドバイスし合っていたりと、
切磋琢磨している。
木材を削る音と、かぐわしい香り。
しばらく、見入ってしまいました。
と、同時に私の中にある影像が
浮かんできたのです。
今から5年ほど前に92歳で他界した
母方の祖母のことです。
父親の両親と母方の祖父は、
すでに他界しています。
祖母は、独り暮らしだったのですが、
すっかり動きが鈍くなってしまった
祖母を見かねてか、私の両親は自分たちが
住んでいる近くの介護施設へ住んでもらう
ことにしたのです。
以前は、積極的に一人で旅行へ出かけるとか、
大好きな趣味の踊りをするために教室へ通う
などしていたのに、
パッタリと、やらなくなったから。
最初の施設では、
大所帯で、あまりなじめなかったらしい。
次の施設では、
もう少し、ゆったりしたところへ移った。
祖母は、静かに雑誌とか、本を読み、
夜は、窓越しから夜景を見るのが
日課だったという。
たしかに、元気なときは、
会うと、近況とか、夜景がいかに美しいか
を語ってくれた。
家族みんなで一緒に外で食事をしたりした。
数年後、食が細くなってきて、
そして物忘れが始まってきたのです。
いわゆる、認知症です。
80歳後半にさしかかりました。
私の母親は覚えているが、
母親の弟、つまり私の叔父
が誰だか分からないという。
私のことはかろうじて
理解してくれた。
そして、次の年、
私のことはすっかり忘れてしまい、
私の母親が自分の娘であることを
認識できなくなる。
最後は腎不全で亡くなりました。
私は、祖母は認知症がなければ、
もう少し、元気でいられたのでは
ないかと。
一人ではなく、
皆さんと一緒に楽しめたら、
無我夢中になれたら、
認知症も軽減されたのかなと。
一人で頑張りすぎたのかな。
きっと、祖母のことだから、
何でも自分一人ででやらないと、
だめなんだと、
とくに晩年は、一人で気を遣っていた
のかもしれませんね。
私たちも答えられなかった
のが心残りではあります。
なんといっても、安心して
無我夢中で続けられることが、
最高の認知症の予防になるのでは
ないかと。
仏像を彫る教室を見学しながら、
そう感じたのです。
たまたま「仏像を彫る」を見学して
気付いたことであって、
『安心して無我夢中で続けられること』
であれば、
どんなことでも構わないわけです。
人それぞれ、“これだ!” というもの、
きっと、あるのだと思うのです。
見つけたいですね!
最期まで、安心して、
無我夢中で続けられることを。
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