- 2018-08-29
こんにちは。
いちや です。
日本人の心を捉えた
血液型性格分類は、
移りゆく人の心に惑わされた
というお話です。
分類好きな日本人
私たち日本人は、
どちらかというと、
どこかに属すると安心するし、
何かに分類することが
好きですよね。
皆でトイレに行くとか。
(今は無いのかもしれませんが)
海外旅行は個人旅行よりも
団体旅行でツアーの方が
安心するとか・・・。
分類でいうと、
4つとか、5つとか、7つとか。
シンプルだから印象に残るし、
人にも伝えやすい。
だから話題にもなる。
なんと言っても、
日本人に一番なじみがあるのは
4つに分類された
「血液型による性格分類」
でしょう。
日本人は、
A型の割合が約4割、
O型の割合が約3割、
B型の割合が約2割、
AB型の割合が約1割程度
だそうです。
元を辿るとO型だけだった
血液型と性格について、
興味深い記事がありました
ので紹介させて頂きます。
「はじめクリニック」片桐先生
の書かれた記事です。
上記記事によると、
10万年前にアフリカで誕生した
ホモ・サピエンスが、
全て、O型だったということ。
世界各地の先住民族の
ほとんどが、O型なのです。
面白いですよね。
アメリカ大陸に住む先住民族
ネイティブ・アメリカン(アメリカインディアン)、
イヌイット(エスキモー)、
オーストラリアの先住民族アボリジニーも、
ほとんどがO型です。
その後、農耕民族の一部から
A型が生まれ(日本、韓国など)、
遊牧民族の一部から
B型が生まれ(インド、カザフスタン、キルギスなど)、
両者の交流によって
AB型が生まれた(ハンガリー、ポーランドなど)
のだそうです。
それぞれの血液型の割合は、
人口増加に伴って変化するものの、
科学者たちは、
なぜそれらが、一つのO型から、
複数4つのタイプ(型)へ
進化したのか証明できないという。
血液に関わる病気から身を守る
ために長い年月を経てそうなった
のかもしれないし、
偶然に発生した遺伝子上の
突然変異だったかもしれない。
日本人は血液型と気質の関連性を研究していた
一方で、古代から人を分類する
試みがあり、戦前の日本人も、
血液型と気質の関連を研究していた
そうです。
ところが、
研究結果を戦時中の戦略へ
取り込んだものの、
成果を上げられずに頓挫した
らしい。
何を言いたいのかというと
ABO血液型という
限られた遺伝形式だけで、
他の多くの遺伝子の影響を受ける
人の性格というものを決める説には
無理があること。
それでも、日本では、
戦後も血液型の性格分類を
様々な人やメディアが取り上げた。
血液型による性格分類が、
箸にも棒にもかからないなら、
すでに消えていったでしょう。
私の世代では、
血液型の性格分類を
知らない人はいないのです。
日本人の心を捉えた血液型性格分類
血液型の性格分類は、
何故、日本人の感性に、
ピタリとはまったのでしょうか。
私たちの心をわしづかみにした
のでしょうか。
例えば、割合の多いA型とO型。
A型は几帳面で、真面目。
神経質でとっても心配性。
O型はおおらかな人柄。
人付き合いが上手で、
ムードメーカーになりやすい人
と言われています。
だから、A型とO型は、
お互いない部分を補い合うので
相性がいい。
なんとなく、
その通りと納得してしまいます。
でも実際は、O型で全体的に
神経質な人もいるし、
人付き合いが苦手な人もいます。
逆に、おおざっぱな気質で、
およそ神経質とは思えない
A型もいるわけです。
人の心は移りゆくもの
皆さん、薄々と感じている
と思います。
仮に血液型で遺伝子的に
4つのタイプへ分類できたとしても、
人の心は、そもそも
「移ろいゆく」ものですよね。
「三つ子の魂百まで」という
ことわざがあるように、
3歳ごろまでに形成された性格は
100歳まで変わらないと、
言われます。
実際のところ、一生涯、
私たちは、取りまく環境、
家族、友人たちからの様々な
思想や信条、
すなわち、条件付けを受けて、
人の性格や気質は上書きされ、
変化していくわけです。
そして自分というものが
形成されていく。
その人の印象(性格)というのは、
条件付けの上塗りの具合で、
いくらでも変わっていく
のではないかと。
小学生までは、
おおらかな人柄だったとしても、
ある出来事を境にして
神経質な気質になること
だってあるわけです。
以上のことから、
血液型は個人の性格と相関関係あり
と言いながら、
未だ科学的な裏付けが取れず、
立証できないのでしょう。
たぶん、今後も証明されることは
出来ないでしょう。
分類することに意味がある
それでもいいのです。
話題作りのきっかけになるし、
場が和みますし、
話の展開に広がりがでる。
様々な観点から楽しく分類して、
観察して、経験してみる。
話題に花を咲かせましょう。
くれぐれも差別はいけません。
人を傷つける分類はだめです。
みんなが楽しくゲーム感覚で、
分類してみる。違いを観察して、
「他人と違っていてもいい」ことも、
併せて理解していくのです。
さあ、
あなたは何で分類してみますか?
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